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2016年2月 2日 (火)

「元禄港歌」(千秋楽):シアターコクーン

2016/01/31

今年に入り、映画や舞台を観に行かなくなっていましたが、先週木曜に続き、本日も観劇。思いがけず、東京公演の千秋楽のチケットが取れました。
チラシのキャッチフレーズに
「初演から36年ー。出会えなかった観客たち、に今贈る、蜷川幸雄、渾身の舞台!」
とありました。36年とは十二支(干支)が3回りする長い年月。初演の頃は私もまだ高校生だった頃(そして、その頃は、仮に「もらったチケット」であろうとも見に行かないだろう作品)
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作:秋元松代
演出:蜷川幸雄

出演: 市川猿之助(糸栄)、宮沢りえ(初音)、高橋一生(万次郎)
鈴木杏(歌春)、市川猿弥(平兵衛)、新橋耐子(お浜)、段田安則(信助)他

音楽:猪俣公章 劇中歌:美空ひばり
衣装:辻村寿三郎
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あらすじ(ディップス プラネットNews より)


元禄のころ。播州のある富裕な港町は陸へあがった船頭を相手に客を引く男女などで賑わっている。
いつも町の若者を引き連れ羽振りをきかせている【万次郎】は廻船問屋の大店・筑前屋の次男坊。今日も些細なことから町人との揉み合いが始まった。そんな時、筑前屋の長男【信助】が江戸の出店から戻り、弟をいさめる。そこに二人の母親、女将の【お浜】も現れる。交錯する母息子の視線。そこへ三味線の音。手引きの【歌春】を先頭に座元の【糸栄】、【初音】、それに続く女たち。旅から旅に明け暮れながら年に一度この港町にやってくる瞽女の一団である。
その晩、筑前屋の座敷で弾き語られた瞽女たちの「葛の葉子別れ」。千年の森の奥から恋しい男のため白狐となり逢いに来た女が、人里の男を恋した罰に生まれたばかりの子と別れて再び森に帰らねばならぬという悲しい物語。涙ながらに語る糸栄に、信助の心に熱いものが去来する。母恋しさに心乱れるまま、初音に、自身の出生に疑いを持っていることを口走り、糸栄のことを問いかける。何も答えずに去る初音。同じ夜。万次郎はもう三年の仲となる歌春と逢っていた。それに感づいていたお浜は、職人の【和吉】を歌春の婿にと引き合わせ、二人の仲を裂こうと画策する。その報告を夫の【平兵衛】にしているなか、信助の出生に関して、思わず恨み節を口にするお浜であった。信助を不憫に想う平兵衛と、実の子万次郎を店の後継ぎにしたいお浜、烈しい夫婦の諍い。
一夜明けて。阿弥陀堂では虐げられている念仏信者たちと共に、信助を幼少期より慕う初音、万次郎への想いを断ち切る決心をした歌春、我が子信助への思慕を隠し通そうとする糸栄らが、一心に念仏を唱えている。次第に初音に心惹かれて行く信助は、同時に糸栄が自分の生みの母であることを確信していく。

数日後。筑前屋では、万次郎が舞う奉納の能楽の準備が進められている。そこへ、歌春から万次郎との関係を聞き及んだ和吉が血相を変え怒鳴り込んでくるが、権高に追い払う筑前屋の面々であった。謹慎を受けた万次郎に代わり信助が務める能楽が始まった、その時。客席から黒い影が飛び出し、能面を付けた信助に毒壺が投げつけられる-。
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大店筑前屋を舞台に描かれる、結ばれない男女、哀しい秘密を背負った親子。
う〜ん、このストーリーは、私の苦手タイプです。なぜ、観に行ったかといえば、猿之助が出ているからに他なりません。
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気になった点がいくつか。
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まずは、始終落ちてくる「椿の花」
 舞台の上には寒椿の巨木が生い茂っていて、鈴なりに赤い椿の花が咲いています。
これが、劇の開始と同時に、一つづつ、でも、ボタリ、ボタリっと音を立ててまっすぐに落ちてくるのです。
この「花の落ち方」は演出の蜷川氏がかなりこだわったとかで、場面の空気に合わせて速度が変わるのでした。
これって一歩間違ったら、「お笑い」になりかねない(例えば、誰かの頭の上に落ちてきて江戸時代の男女の髪型では、頭上に乗ったままになる、とかね
smile)今までそれほど感じてこなかったものの、今後、椿の花の印象が「不吉」になってしまいそうでした。
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次に、観客の「拍手」。
歌舞伎役者が2人出ています(市川猿之助と猿弥)が、その2人の登場シーンもさることながら、随所で、観客が拍手しているのです。(やっぱりちょっと違うんじゃないかなあ)さすがに「大向こう(よっ、おもだか屋!!)」は入りませんでしたが、いくら江戸時代の劇だって、やはり歌舞伎ではないので、拍手が出ない役者さんを思うと、この劇場では、違和感でした。
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猿之助が女形(糸栄役)で演じていたことそのものは、素晴らしかったのですが(昨秋見たスーパー歌舞伎「ワンピース」のルフィ役=満面の笑み、を思うと、この人の役者幅の広さを感じる)、新橋耐子さん以外の、女優さんたちは、なんだかイマイチでありました。
決して演じ方が下手なんじゃないと思うけど、例えば、同じ盲目の三味線弾きを演じる、猿之助とりえちゃんでは、「盲目の演技」の格が違う!!(カーテンコールの時でも、足元悪そうに登場して、盲目の人が音に合わせ周囲をうかがい挨拶するようなそぶりでいた「猿之助丈」。本当に役者(拍手)。
(要するに、猿之助が上手すぎて、その他と合わなかったのかもしれません。)
猿之助丈は、「そんなの知ったこっちゃねえや、」と思っているかも(笑)
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そして、また、りえちゃんの身長>段田安則さんの身長、だったりポスターでは、相当若々しく撮れている段田さんは、やっぱり年相応(59歳)で、それがダメとは言わないけれど、48歳の市川猿弥さんを「お父さん」と言って演技している姿や、初音(りえちゃん)との年の差カップル、がなんだかなあ〜でありました。
初演の時、この信助役は、平幹二朗さんだったそう(初演から新橋耐子さんは同じ役どころらしいです)、それならいっそ、息子の「平岳大くん」がいいなぁlovelyなどと勝手に妄想しますが、平岳大くんが出ている舞台「書く女」も実は今日が東京公演の千秋楽。不可能ですね。
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物語は、結局、「誰も救われない」という形で収束します。
活気あふれる元禄の港町での、悲劇。
この「活気あふれる」を表現するためか、この舞台には60人近い役者さんが出演していました(カーテンコールで横一列が3段あってビックリ・・・木曜日に観た「書く女」は出演12人、しかしこれで充分
舞台は、一昨年観た、ジュリアスシーザーの「ローマの街と民衆」を彷彿させる演出とか階段(舞台から客席床までも階段にして、観客席通路も有効活用)でした。
手法の使い回し、は意外にシラけるものなのだと実感。
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大道具(大店の店内を、奥まで見せる網戸状の襖など)や衣装デザイン(さすがわ辻村寿三郎さんです)は、とても素晴らしかったです。あと、言うまでもなく、美空ひばりの歌唱力、真っ暗な劇場で歌声だけ聞くと、心が震える上手さでした。

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